先生は、皆さんの下駄箱をちょっと見に行っていますが、いつもきちんと靴が入れられています。どのように靴が置かれているかこれをちょっと見てください。きちんと自分の場所に、下駄箱の端に靴のかかとをそろえ上手に靴が入れられています。きちんと揃っている人の下駄箱は、見ていてとても気持ちがいいです。自分が靴を履くときも履きやすいですし、揃っていて気持ちがいいと感じると思います。でも、靴が乱雑に入れてあるものや脱ぎっぱなしの靴が置かれていると、悲しくなります。また、かかとを踏んづけて履いている人はいませんか。ひょっとしたら面倒くさいのかもしれませんし、忙しいのかもしれません。でも、靴をきちんと履くとか、靴を揃えて下駄箱に入れることはたいした時間がかかりません。ほんのちょっとの時間です。靴をまず揃えましょう。そうすれば心が揃います。落ち着きます。
「あとみよそわか」
校長講話@ H27、4、22
 もう一つの場所はトイレです。トイレに行くとトイレを使ったのにウンチを流してなかったり、便器の外にウンチやおしっこがしてあって、そのままになっていることはありませんか。なければもちろんいいのですが。トイレを汚してあったり細かにちぎったトイレットペーパーが落ちていることを見かけた時には、きっと先生方やお掃除のお友達がそっと紙を拾ったりウンチを流したり掃除をしたりしてくれているのだと思います。
 また、トイレットペーパーのここの所が三角にたたんであるのを見かけました。それは、そこを使った人がたたんでおいてくれたのでしょう。それとも掃除当番の人がやっておいてくれたのでしょうね。いずれにしても、たたんであると、次の人がトイレを使うときに気持ちがよいように、三角だたみをしてくれているのだと思います。トイレは誰でも使う大事な場所です。次に使う人のことを考えると、トイレを使ったらちゃんと流したり、ウンチやおしっこでトイレを汚さないように気をつけたりして使いたいものです。皆さんがきれいに使うと、掃除をする人も掃除がしやすくなるでしょう。きれいに使うと、みんなが気持ちよくなりますね。
 また、トイレ掃除の人もよごれていても隅々まで磨いてくれたら、使う人は気持ちがいいでしょうね。トイレの便器のそばの床や便器が一番汚れやすいです。そういった汚れたところをしっかり磨くことによって、きれいなトイレになり汚す人もきっと少なくなるはずです。
今日はちょっと長くなってしまったけど、たいへんよく聴くことができました。これで校長先生の話を終わりにします。
 「皆さん、おはようございます。」毎朝、校長室に挨拶に来てくれますね。みんな、とても気持ちのよい挨拶をしてくれてうれしいです。目を見てはっきりした声で挨拶をしていますね。逆に挨拶をしても挨拶を返さないで黙って通り過ぎると、悲しい気持ちや嫌だなあという気持ちになります。なかよしになるには挨拶が大切です。友だちや先生方にはもちろん、地域の人にも進んではっきりと挨拶ができるようにしましょう。
『はきものをそろえる』 藤本 幸邦(こうほう)
 はきものをそろえると心もそろう
 心がそろうとはきものもそろう
 ぬぐときにそろえておくと
 はくときに心がみだれない
 だれかがみだしておいたら
 だまってそろえておいてあげよう
 そうすればきっと
 世界中の人の心もそろうでしょう
 さて、「あとみよそわか」という言葉を知っていますか。先生はほかの学校で、トイレにこの言葉が貼られているのを見たことがあります。「あとみよそわか」を漢字で書くと「跡見よ薩婆訶」です。やった「跡」を「よく見なさい」ということです。薩婆訶とはお経の一番最後の締めくくりの言葉だそうです。
 「あとみよそわか」の言葉は、かなり昔から使われていたようですが、最近よく言われるのが、明治時代の作家の幸田露伴という人が、娘の文さんにしつけとして掃除のやり方を教える時に使った言葉だということです。「あとみよそわか」と唱えて、「もういいと思っても、もう一度よく呪文を唱えて見直しなさい」と言って文さんに教えたそうです。
 さて、今日は「あとみよそわか」というお話をします。 
 学校の二つの場所を見ると、その学校がいい学校かな、しっかりした子どもたちがいるかどうかが分かるそうです。その場所の一つは、皆さんの靴が入っている下駄箱です。もう一つの場所は、トイレです。
 今日は「あとみよそわか」というおまじないの言葉のお話をしましたが、これは掃除だけでなく、他にもいろんな時にも使えるのです。
 例えば、靴を脱いだらそろえる。「あとみよそわか」私の靴はきれいに下駄箱にそろっているかな?と見直してみる。トイレを使ったら、汚れていないかな?次の人は使いやすいかな?と見直してみる。掃除が終わったら、清掃用具はきちんと元の場所に整頓してあるかな?と確かめてみる。自分の雑巾は、ちゃんと決められた所に片付けてあるかな?と確かめる。ランドセルや手提げは、整理できているかな?と見返してみる。授業中でも宿題をやった時も、これでいいかな?忘れ物はないかな?と見直してみる。
 自分のやるべき仕事、これは自分の責任です。「あとみよそわか」、このおまじないを心の中で唱えながら、責任ある生活をしましょう。
 最後に、詩を一つ紹介します。