井上 西念(いのうえ・さいねん)
僧侶(そうりょ)

 現在は、朝陽駅の近くにある長命寺は、最初は布野にありました。その長命寺を開いたのが、井上西念という人です。井上五郎盛長という武士の子どもとして、今から約八百年前に生まれました。しかし、八才の時父親が戦いで死んでしまい、母親と長野市駒沢に住むことになりました。
 二十八才の時、親鸞上人の弟子としてお坊さんになり、やがて柳原の布野にお寺を持ちました。この人は大変な長生きをし、百七才の時に覚如上人というお坊さんから、長寿を祝ってお寺の名前を長命寺と名付けてもらいました。西念さんは、百八才で亡くなり、その後長命寺も布野から朝陽に移されたのです。
「柳原人物誌」TOPへ