坂本 瀬兵衛(さかもとせいべえ)
実業家(じつぎょうか)
布野の坂本家は瀬兵衛という名の人が酒造りを始めました。何回かの失敗にもめげずに最後には酒造りに成功し、その後は代々瀬兵衛を名乗って酒造りを続けてきました。
三代目の瀬兵衛さんは明治四年に生まれ、酒造りに励んできましたが、明治四十年娘の小竹さんを亡くすという悲しい思いをしました。かわいがった娘さんのことを考えた末、柳原尋常小学校に理科の勉強に使う機械や模型をたくさん寄付し、それは子どもたちの勉強に大いに役立ちました。その他、長野図書館の建設に力をつくすなど、教育にかかわる仕事をして、昭和五年(一九三〇年)六十才で亡くなりました。