清水 ちよ(しみず・ちよ)
親孝行(おやこうこう)
小島の清水さんの家にお嫁に来たちよさんでしたが、夫の九十郎さんは病気がちで、その両親もお年寄りで働くことなどできなくなりました。しかも、男の子を三人育てなければならず、生活は苦しくものでした。
ちよさんは、お百姓をしながら時間があればよそに仕事に行って少しでもお金をかせぎ、一人で一家の生活を支えました。そればかりでなく、年老いた両親にとても親孝行をし、夫の九十郎さんを大事にしながら男の子たちがりっぱに成長するよう愛情いっぱいに育てました。
長い間のやさしい気持ちでの生活が認められ、明治二十一年長野県知事さんから、模範的な婦人だとして表彰されました。大正十五年(一九二六年)七十八才で亡くなりました。