夕方になり、千曲川の川原に月見草の花が、少し下を向きうつむくようにして咲いたというのですね。
ここでいう「月見草」は、正しくは(和名で)オオマツヨイグサのことを指していっているようです。この草は、秋に芽を出してそのまま冬を越し、春になってぐんぐん生長し一メ-トルほどにもなります。そして、夏から秋にかけて枝分かれした茎の先に、黄色いきれいな花をつけます。しかも、夕方薄暗くなってから、川原や堤防の「月見草」があちこちで咲き始めるのです。畑仕事を終えて、家にもどるとき眺めながら帰った人もいたでしょう。それとも、夕涼みの散歩の道すがら眺めた人もいたのでしょうか。薄暗い中、明るい黄色のこの花が心なごませてくれたのでしょう。
今では、このオオマツヨイグサは、ほとんど見られなくなりましたが、同じ仲間で少し花の小さいアレチマツヨイグサが時々見られます。やはり夕方に咲き始め、かわいい花で朝まで咲き続けます。