新しい家の目立つ中俣ですが、お宮の北側に行くと、家の間に埋もれるようにして、奇妙な石の像があります。軒先のような場所にありますが、昔は十字路のような場所にあったのでしょうか。ケヤキの木があり、その根元にたっています。
お地蔵様だというのですが、首から上がありませんから、あまりはっきりとわかりません。柳原は洪水も大変だったのですが、稲作では日照りの被害もたびたびあって苦しめられました。昭和の始めころまでは自分たちの田んぼに水をひくため、水争いもあったと聞いています。そんな時、近くの宮土井とよばれた用水にこのお地蔵様を沈めて、雨乞いをしたとのことです。その名残で首がないのでしょうか。
ずれにしても、日照りの害から村を守った、先人の苦労を語り伝える大事なお地蔵様です。いつまでも大切に残しておきたいですね。