もめん玉というのは、お米の粉で作った団子のようなものです。柳原でも少し前までは、正月にマユやワタ、野菜などいろいろな形の団子を作って、柳の枝にさし部屋の中にかざりました。そして、
今年もお米や農作物がたくさん穫れますように」
と、その年の豊作を祈ったものです。一月二十日ごろになると、かざっておいたものをおろして、焼いたり、小豆でにたりして食べたそうです。子どもたちの楽しみの一つでもあったのですが、今ではほとんどすたれてしまいました。農家の人たちの願いから生まれた、長い伝統のある行事がなくなり残念です。
ですが、これと同じようなことが、さまざまな地域で「どんど焼き」として行われています。柳原でもどんど焼きの火でおもちをやいて食べると、一年間健康でいられると言われ、みなさんもきっと経験していることでしょう。